13インチバスドラムの製作(4) | comino Records
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13インチバスドラムの製作(4)

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さて、作業は基本的に屋外でやっているので、ただでさえ作業時間が作れない上に、梅雨入りしちゃってますます作業が進まない状況でした。 でもまぁ、乾燥待ちの工程ではありましたが。
で、あれからどうなったか……というハナシの前に、いまさらなんですけど「ウッドフープ」のコトについてちょいと説明。 バンドとかやってる人でも、ドラマーじゃないとあんまり気が付かない点だと思うんですよね。
というワケで、最近流行りのコンパクト・ドラム(小径ドラムセット)の人気モデル、ヤマハのヒップギグです(写真を勝手に持って来ちゃったけど問題ありかなww)。 バスドラムの口径は 16 インチ。 でも、なんとなくバスドラムっぽく無い感じがしませんか? 単に「ドラムを横に置きました」的な感じ。 小口径だから?
で、オレンジの矢印部分を見て下さい。 フープ(ヘッドを取り付けるためのリング状のパーツ)が、他のドラム(タムタムやスネアドラム)のフープと同じ金属製ですよね? 個人的に、これが「バスドラムっぽく見えない」原因だと思うんですね。
一方、フツウのドラムセットを見てみると、 バスドラムのフープは金属製ではありません。オレンジの矢印が示す部分がフープです。 木で出来てます。 カタチもぜんぜん違います。 ちなみに、このバスドラムは 18 インチ。 上のヒップギグのバスドラムと、たった 2 インチしか違わないのに、だいぶ「バスドラム感」が違いますよね。 どうしても、金属フープのバスドラムはインスタントっぽい感じが否めない。
まぁ「だからなに?」ってハナシなんだけど、小生はココにコダワッているワケなんです。 なにせ 13 インチしかないですからね。 少しでもバスドラムっぽくしないとねってコトで。
ってなワケで、前置きが長くなりましたが、ジグに取り付けたまま放置した後、(無駄な抵抗かもしれないけど)熱湯をかける作戦もやってみました。 本当は『煮込む』ってのが良いのかもしれないけど、こんなに大きな鍋なんて持ってないですから。
写真だと分かりにくいかもですが、熱湯をゆっくりとかけて冷めるまで放置。 更に熱湯をゆっくりとかけるという工程を4回行いました。
で、このまま更に放置すること2週間。 いよいよジグから外してみることにしました。 たぶん『外したとたんに、元の大きさに戻って終了』だろうなぁ… っと思っていたんですけど、
思ったよりもいい感じに曲がっていました!!
ガムテープで固定すれば、カンタンに輪っかになるレベル。 これならイケルかも!?
とは言え、結構歪みもあるので、ちょっと仮組みしてみることにしました。 カンタンにガムテープで固定しただけですけど。
お! さすがに小さいけど、ウッドフープらしく見える。 キチンと作ればバスドラムっぽく見えるかも。(ただ、幅は 40mm にこだわる必要はなかったかも)
とは言え、問題は山積です。 いちばんキビシイのは、剥がれちゃったり…
折れちゃったりした部分があること。 折れた部分は継ぎ目の部分です。 曲げ径が小さすぎたこと、十分水に漬けて材を柔らかくしてから曲げ工程を行わなかったことが原因だと思われます。 でも、次回はこの点に注意すれば、こんな工法でももっと良いウッドフープが作成出来るような気がします。
そんなワケで、今度は剥がれたり、割れかけたりしている部分の修復作業。 ひとまず、弱った箇所にタイトボンドを注入。 まち針とか使ってチマチマと内部に浸透させました。
でもって、両側に当て木をしてクランプでギューギューに締め付け。 一応、当て木にボンドが付かないようにコンビニ袋から切り出したフィルム(?)で挟んであります。
クランプは 100 均ショップで調達。 こんな作業には必要十分ですね。 というワケで、弱そうな部分を全て補修してクランプで固定しました。 ついでに、クランプの締め付け量を加減して出来るだけ真円になるように調整してみました(無駄な抵抗かもww)。
ひとまず、今日の作業がここまで。 完全乾燥を待ちましょう。 なんにしても、木工ってのは気長な作業になりますね。
Posted: 05/25/2014