北浦和の夜 / 菊池一成トリオ
今日は第4火曜日。 地元北浦和ペントハウスのレギュラーライブ、『菊池一成さんトリオ』の演奏を観に行ってきました。
演奏内容はもちろん、カンザスシティバンドの 『立ち飲みラグ』 のモデルになったとされる菊池さん。 ちょっと辛口なオトナのトークも楽しくて、ウチのカミさんお気に入りのライブデイなんであります(ウチのカミさんは菊池さんから “妻” の愛称で呼ばれている)。
平日のライブということもあって、小生は仕事の関係から毎回観戦とはいかないんだけど、カミさんはここんところ毎回観戦。 すでに常連さんとも仲良くなっているワケであります。
看板のコピーのとおり、菊池さんは老舗バンド『デキシージャイブ』の名ベースマン。 トラッドジャズ界は有名なお方です。 “第4火曜日” のレギュラーメンバーは菊池さんを中心として、トロンボーンの松本さん、ギターの五味さんというパーソネル。 毎回小粋なトラディショナルジャズの名人芸を堪能できます。
ひとまず、恒例 “気付け” から。 今日は7時半に到着したので、呑みも少々あわただしい感じでした。 8時ちょい前に残った焼きトンや煮込みを持って2階のライブスペースに移動。 バンドメンバーの方や常連のみなさんに挨拶して着席。“第4火曜日ライブ” で知り合ったタカちゃんや、アヤちゃんと少し歓談したところで、ユルい感じでライブスタートです。
例によってペントハウスのライブは生音ライブ。 相変わらず絶妙なバランスですばらしいトラッドジャズの演奏を満喫できます。 ドリンクはもちろんホッピー。
今日もビシッと黒のスーツでキメている五味さん。 一応、このスタイルが “正装” というコトらしいのですが、菊池さんと松本さん達は… ま、もう梅雨に入ってたコトだし、これでいいんでしょうね(笑)。
実は小生、先月もこの “第4火曜日ライブ” に遊びに来ました。 でまぁその時、幕間に菊池さんと歓談していている際に、酔いに任せて図々しくも…
小生: | 「実はワタクシ、ちょこっとドラムをやっているんです。 “修行” ということで、こんど1曲セッションさせていただいてもいいですか?」 |
菊池さん: | 「もちろん。 来月楽器を持って遊びにきてよ。」 |
ってなハナシになったのでした。 酔った席でのハナシだったけど、せっかくのチャンスだから、実は今回、スネアドラム持参で遊びに来ていたのであります。 そんなワケで演奏前に菊池さんにそのことをお話すると、「第2部でセッションしましょう」 というコトになったのでした。
ドラムという楽器。 たとえスネアだけでも『楽器とスタンド』を持ち込まねばならず、また演奏前に予めセッティングしておくというコトも必要なワケです。 どんなに控えめに参加させて頂くにせよ、「なに、スタンドまで持って来ちゃって。 結局やる気満々なんじゃないの?」 みたいな感じになっちゃうんですよね(汗)。
また、ヘタに高価な楽器を使用するのも、こうしたプロの方達とのセッションの場合、アマチュアドラマーとしては妙に格好悪く感じでしまうワケです(まぁ、これは筆者だけかも知れないけど(汗))。 ツツマシさが欲しいわけですよ(ということになるのか?)。
先日購入した Pearl のピッコロスネアは小振りな12インチ。 これなら気軽(密かに)に持ち込めるし、ゴツいスタンドも不要なのでセッティングも “これ見よがし” な感じになりにくいし撤収もラク(笑)。 しかも高価な楽器でもないし、上記の条件にはピッタリな楽器なワケです(笑)。 実のところ、これを想定して購入したんですけどね(汗)。
そんなワケで第1部の演奏が終了した菊池さんから 「セッティングしておいてね」 というお達しがありました。
なんとなくソワソワしているうちに歓談タイムは終了。 第2部がスタートすると、早速菊池さんから紹介されてスネアを持ってステージに。 緊張の中 『Lady Be Good』 を演奏しました(ひとまず知っている曲でよかった(汗))。
何度も書いていますが、ここペントハウスのライブはすべて生音。 ピッコロスネアというのは消音楽器なワケではありません。 音程が高めのスネアドラムというだけなので、ブラシでの演奏と言えども、なにも考えないでヒットすればかなりの音量で鳴ってしまいます。 全体のアンサンブルを意識して演奏するには極めて繊細な演奏テクニックが要求されます。
ジャズドラムに関しては、学生時代以来バンドでの演奏は全くやっておらす、個人練習のみ。 『ヘタなドラマーほど演奏がうるさい』とは言いますが、いざバンドでの演奏となると個人練習とは全く別物。 スウィングするのはもちろんのこと、ダイナミクスのコントロールも非常に重要かつムズカシイということをイヤというほど痛感いたしました。
というワケでなんとかセッションは終了。 タイヘン勉強になりました! 菊池さんたちやお客さんにお礼をしてステージを降りようと思ったら 「いや、まだまだ」 なんてコトになり、演奏を継続すことになってしまいました。 緊張!
さて今度は “第4火曜日ライブ” ではおなじみの、ピアノのタカちゃんがゲスト参加。 毎回菊池さんから “課題曲” を与えられて、セッションを行っている美人ピアニストのお方です(本業はエレクトーンの先生なんだとか)。
先月は体調を崩されたらしく、2ヶ月ぶりのゲスト出演。 そのためか少々緊張気味のタカちゃん。 菊池さんからの「大丈夫、死にはしないから」 という励ましのお言葉(笑)を頂戴しつつ 『If I Had You』 を演奏。 なかなかいい感じ。 ええ、もちろん小生は 緊張の坩堝 だったんですけどね。
ペントハウスのステージ(というか演奏スペース)はお世辞にも広いとは言えません。 五味さんはほぼ客席での演奏です。
さて次は今回で3回目のゲスト出演となる、ジャズヴォーカリストのアヤちゃんが参加。 ステージがさらに豪華になってきました。 まずは 『Georgia On My Mind』 を披露。 すばらしい。
続いて、アップテンポで小粋な『On A Slow Boat to China』を演奏。 アヤちゃんのボーカルも魅力的。 他のメンバーの方の小粋なソロもさすがって感じです。
とまぁ、そんなワケで試練の第2部は終了。 幕間にはタカちゃんやアヤちゃんなんかとも歓談して非常に楽しい時間を過ごしました。 もちろん、ガソリン(ホッピー)も補給であります。
程なく第3部スタート。 っと、第3部も菊池さんからステージへのお誘いを受け、セッションさせていただくこととなりました。
中盤には、ペントハウスの30年来の常連さんである、上田さんがゲストとして登場。 ミディアムテンポな 『Pennies From Heaven』 で小粋なジャズヴォーカルを披露してくれました。 御年77歳。 渋くてカッコいい。 ジャズという音楽は歳を重ねると味わいも深くなる。 一生楽しめる音楽なんですね。
さらに試練は続き、本日の最終曲 『Honeysuckle Rose』 を演奏。 後半はワンコーラス分のソロを演奏するハメになり、もう破れかぶれの “スキャット・ドラム”(ってなに?)に展開しちゃいました。 もう、笑いに持っていくしかないってハナシで(笑)。 そんなワケで本日のライブは終了。 お疲れさまでした!
みっともないのを承知で言い訳させて頂ければ、スネアだけの演奏、特にブラシのみでの演奏は、スウィング感や演奏の表情を付けるのに非常に高度なテクニックが要求されるモノなんです。 シンバルやハイハットなども無いから、ゴマカシが利きません。 そうした意味ではタイヘン良い勉強をさせて頂けました。
めちゃくちゃ緊張したけど、とっても楽しい時間を過ごすことができました。(調子に乗って、来月も遊びに来ちゃおうかな?)
菊池さんたちにご挨拶をさせて頂き、ペントハウスを出たカミさんと小生。 反省会(汗)と、先日の 『北浦和みんなでSwing Festival』 後のご挨拶も兼ねて 『ブラッディーマリー』 に寄り道(このお店もライブ会場で、マスターもフェスで演奏されました)。 よくよく考えてみると、今日は “気付け” 以降ろくに呑んでいなかったしね。
カミさんの意見を聞いたり、本日の演奏内容を反芻しつつ、小一時間呑んでから家路につきましたとさ。
Posted: 06/27/2010