『音あそび』は荻窪・ROOSTER をホームとして活動している（んだと思う）関係から、どうもライブ会場が筆者の地元からだと億劫になるロケーション。 一時は大宮にあるハコで定期的にライブをやっていた時期があり、その頃は高い出席率でライブ観戦に行っておりました。

とは言っても、かれこれ3年近く前のハナシ。 『音あそび』の “華”、パーカッションの仙道さおりさんが産休に入っていたこともあり、すっかりご無沙汰しておりました（すでに仙道さんは産休から復帰されております）。

んで今回は、池袋でのライブ。 これなら気軽に行けるってんで俄然行く気になった小生は、早速ライブハウスに連絡。 席を予約しました（初めて行くハコだしね）。

池袋というコトだし、最近はすっかり音楽つながりのお仲間になった sokada さんにも連絡。 一緒に参加することになりました（残念ながら奥様は所用で断念）。 もちろん、絶対に気に入ってもらえるという確信があったというのもありますけど。

sokada さんとは直接ライブ会場で待ち合わせ。 珍しく今回は “気付け呑み” 無しでの観戦であります（単純に時間が無かっただけなんですが…残念）。

ひとまずライブハウスには、ほぼ一番乗りで入店。 最初は我々だけでしたが、徐々に常連さんとみられるお客さんが集まりだし、ライブスタートの頃には我々のテーブルにも相席のお客さんがアサインされるほど満員御礼となりました。 ライブスタート。

3年ぶりの音あそび。 初めて聞くレパートリーが多くなってました。 もちろん、CDに収録されている曲もアレンジが進化しておりました。 すばらしい！

『音あそび』さんはアコースティックギター（ナイロン弦のやつ）、クロマチックハープ、パーカッションのトリオ。

一見変則的な編成っぽく感じますが、非常にバランスのとれた、良質なブラジル音楽を奏でます。 特に職人芸的な長澤さんのギターは、唯一のコード楽器でもあり、バンド全体の縁の下の力持ち的なパート。 それでいてスリリングなギターソロも堪能させてくれる、すばらしいギタリストです。

マツモニカさんの歌心あるクロマチックハープも健在。 いや、ますます磨きがかかったかな？

ちなみにクロマチックハープというのは、ボディの左側に付いているレバーを操作することで半音を出すことが出来るハーモニカ。 ブルースハープなどとは違い、一つのハーモニカであらゆるキーに対応できるし、このレバーを使った独特なトリル効果も特徴のひとつ。

それだけに高度な演奏テクニックが要求されます。 メジャーなところだとスティービー・ワンダーさんなんかが、このクロマチックハープを演奏していることで有名ですね。 個人的にハーモニカは、このクロマチックハープの方が好きなんです（昔からトゥーツ・シールマンスというジャズハーモニカプレイヤーが好きでした）。

そして『音あそび』の紅一点。 パーカッショニストのさおりちゃん。 おもちゃ箱をひっくり返したような多彩でカラフルな演奏が魅力。 それでいて確かなグルーブを刻むカホン。 昨今はやりのカホンですが、彼女の場合は昨日今日始めたばかりのプレイヤーとは年期が違います。 また、さおりちゃん特有の足を使用したキック奏法（？）によるバスドラム的な演奏も特徴。 サイド打面とスナッピー（内部の響き線）をON/OFFできる “仙道さおりモデル” のカホンも表現力が多彩です。

スティック、ブラシ、マレット、ホットロッド（竹ヒゴのような棒を束ねたバチの一種）など、シーンに応じて縦横無尽に持ち変える演奏スタイルや、抜群のグルーブを叩き出すパンデイロ。

いつもは（少なくとも3年前に観ていた時には）スネアドラム、ハイハット、ジャンベ、コンガ、ボンゴ等も演奏されていたのですが、今回はハコの広さの関係からか、これらの楽器はセッティングされず、カホンを中心にしてパンデイロ、シンバル類、シェイカー等の小物パーカッションが中心のセッティングでした。 でも、そんなことは全く感じさせない、広いダイナミックレンジと音域の広さに圧倒されっぱなしでありました。

お誘いした Sokada さんもお気に入り様子。 1stステージ終了と同時に彼らのCDをお買い上げになられておりました。 お誘いして良かった。

アンコール1曲を含む、2部構成のステージをたっぷり堪能。 終演後は『音あそび』の皆さんともちょっぴり歓談。 3年ぶりにも関わらず、さおりちゃんもキッチリ覚えていてくれてウレシかったですわ。

そんなワケで、久々に良質なブラジル音楽を堪能した夜でありました。 また是非とも、山手線界隈でライブをやってくだされ！